へたったスプリングマットレス

 先日、マニフレックスをお買い上げのお客様宅より今まで使用されていたマットレスを引き取ってきました。
スプリングマットレスはそのままでは処分できないので、金属部分と非金属部分に分別するために解体しなければいけません。
これがなかなか大変で、1つ1つ布と金属部分を固定している金具を外さなければいけません。
そして、中のスプリングの形状がポケットコイルの場合は、包まれている不織布をこれまた1つ1つ取り出さないといけません。
 
 今回は、一番解体が面倒なポケットコイルタイプでした。
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 側生地を外した状態のポケットコイルマットレスです。
10年~15年お使いで日本製、側生地はあまり汚れている感じはなく比較的きれいな状態でした。
しかし、中の状態を見ると、真ん中の部分が黄ばんでいます。

 ポケットコイルマットレスは、ひとつひとつのスプリングが独立しているので体圧分散性能に優れていると言われています。
しかし、他のスプリングと連動しない分力が分散しないので、カウント数(スプリングの数)が少なかったり、スプリング自体の弾力が低かったり、バネ寿命が短かったりすると、へたりが早くきてしまいます。
 今回解体したマットレスは、カウント数は多くもなく少なくもなく、バネ自体のへたりもさほどない感じでした。
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 しかし、包んでいる不織布が黄ばんで劣化した部分からスプリングがいくつか出てしまっています。
この状態での使用を続けると本来のクッション性が損なわれ、厚い側生地に包まれているとはいえ、寝心地が変わってしまいます。

 スプリングマットレスって長持ちするって思われがちですが、メーカーさんに聞くと寿命は約10年の答えが返ってきます。
これはそこそこ耐久性のことを考えられた一定以上のグレードの話で、巷では1年で寝ているところがへこんで戻らないようなマットレスもたくさんあります。
また、高耐久を謳っている商品でも、体型や体重によっては想定よりも早くへたることもあります。
 もちろん破れたりしない限りは寝られない訳ではないので10年以上お使いの方もいらっしゃるとは思いますが、身体を支えるのが敷寝具の役目なのですから、へたって支える力が弱くなった状態でご使用を続けるということはあまりおすすめできません。
 それから、今回解体したポケットコイルマットレスのように長年のご使用で、就寝時に出た汗や老廃物が染み込んで中材が劣化してしまっている場合もあります。
毎日年中使うということを考えると、衛生面からもスプリングマットレスの場合10年位でのお買い替えをおすすめします。
当店で取り扱っているスプリングを使用しない高反発マットレスの「マニフレックス」も、ベッドマットレスタイプですとへたりに対して12年保証をしているのですが、同じようにへたっていなくても、衛生面から保証終了前後でのお買い替えをおすすめしております。

 それにしてもポケットコイルマットレスは、リサイクルの敵ですね。本当に分別に手間がかかります。ベッドマットレスをご購入の際は、寝心地プラス処分を含めた環境のことを考えて選びましょう。

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