寝窓工房ユーキのおすすめする敷寝具
理想的な敷寝具ってどんなものでしょう。
敷ふとんやベッドマットレスってどうやって選ぶのが良いのでしょうか。
よく腰痛の方は硬い敷ふとんが良いなんてことを耳にすることもありますが本当でしょうか。
自分に合った枕作りたいという方は多くいますが、身体全体でいえば枕が支えるのは全体重のわずか8%しかなく、残りの92%は敷ふとんやベッドマットレスなどの敷寝具が支えているのです。

寝窓工房ユーキがおすすめする敷寝具は、一言で言えば「身体にストレスをかけない敷寝具」です。
身体に無理をさせず、リラックスした状態で睡眠ができる敷寝具がその人に合った敷寝具と考えます。
敷寝具を選ぶポイントは主に4つあります。
敷寝具を選ぶ4つのポイント
1.体圧分散性能
睡眠時に身体と敷寝具が接している面にかかる圧力の片寄りがなく、より均等に圧力のかかるのが理想といわれています。
人間の身体は凸凹しているので、仰向け寝の場合は、背中やお尻、かかと等、出っ張りがある部分に圧力がかかります。
この出っ張り部分に圧力がかかりすぎず、身体の凹んでいる部分まで支えるとなると、硬すぎたり薄すぎる敷寝具は、身体の凸凹を埋めることができないので、適度に厚くて柔らかい敷寝具が良いことになります。
2.寝返りのしやすさ
いくら体圧分散性能が良くても、身体と敷寝具が接している部分は末端の毛細血管に血が巡らないのでそのまま動かない状態になると細胞が壊死してしまいます。
通常はその前に、寝返りをうったり、身体を動かしたりします。
一晩にする寝返りの回数は平均24回位。
寝返りが少ないという場合は、柔らかく身体全体が沈み込み埋まってしまう状態になり身体を動かすことがし辛くなっている可能性があります。
逆に寝返りが多いということは、硬すぎて身体の一部分への圧迫が強く、それを回避するために多く動いてしまっている可能性があります。
硬すぎず、やわらかすぎない、クッション性が良く寝返りがし易い適度な硬さと弾力のある敷寝具が良いことになります。
3.快適な温度、湿度を保つ
いくら理想的なクッション性の敷寝具を使ったとしても、暑かったり寒かったり、ムレて不快だったりすれば、良質な睡眠はできません。
薄すぎる敷ふとんですと床からの冷気を防ぐことができないので、ある程度の厚みは欲しいところです。また、体圧分散性能が良い敷寝具は身体との密着部分が多くなるので、通気性のある素材を使わないとムレて寝苦しくなる場合があります。逆に網状の樹脂スプリングタイプのようにムにくいが、冷気も入りやすい素材もあります。
只、温度や湿度に関しては、季節に合わせた敷パッドを使うことにより調節することが可能なのでそれ程重要視しなくても良いかもしれません。
4.お手入れのし易さ、耐久性
床に直接敷くか、ベッドを使うか、押し入れに入れるか入れないか。生活スタイルによって求めるものが変わってきます。
押し入れやクローゼットに収納したい方は、厚すぎたり重すぎたりすると上げ下ろしが大変になるので軽くてコンパクトになるものが求められるし、収納しない方でも冬場の結露や夏の湿気の問題もあり、敷きっぱなしの状態は良くありませんので、ある程度の間隔で干したり換気をしてもらう必要があります。
耐久性に関しては敷寝具は掛ふとんと違い、1年中ほぼ毎日体重がかかり、寝返り等で動く状態で使うことになるので、必ずへたりはきます。
一般に敷寝具の寿命は敷ふとんで5年、ベッドマットレスで10年といわれています。
もちろん商品によってかなりの差がありますが、耐久性を上げるには敷寝具の中に入っている素材の密度が高いことと、体圧を分散させる厚みが必要になります。
当然密度が高く厚めの敷寝具は重さもありますし、畳めるタイプでもカサは大きくなりますので、当然収納や干す作業は薄くて軽いものよりも大変になります。
薄い敷寝具を重ねて使う方法もありますが、上げ下ろしは楽になりますが、手間は2倍になってしまいます。
取り扱いのし易さを選べば、ある程度寝心地と耐久性を犠牲にしなければいけませんし、寝心地重視で選べば、お部屋の場所をとりますし、メンテンナンスも簡単ではなくなる場合もあります。
敷寝具に理想的な素材は何か?
それでは、どんな敷寝具が理想の敷寝具なのでしょうか。
世の中には多種多様な素材や構造をした商品があふれています。
敷寝具に使われている、主な素材は次のものがあげられます。
ファブリック(繊維わた)
昔ながらのもめんの敷ふとんや、ポリエステル綿や羊毛を使った一般的に売られている敷ふとんがこれに該当します。
金属スプリング
一般的なベッドマットレスに使われています。
マットレスの中に入った金属のバネが身体を支えます。
スプリングが独立して袋に入っているポケットコイルタイプ等、メーカーによって様々な種類の商品が開発されています。
低反発ウレタンフォーム
低反発弾性フォームの総称。
やわらかく、粘りのあるクッション性が特徴。
身体のラインに添って沈み込み、体圧を分散します。
高反発ウレタンフォーム
高弾性フォームの総称。
押し戻す力が強い。
身体を適度な力で持ち上げます。
プロファイルウレタンフォーム
ウレタンフォームの表面に凸凹の波状の起伏ができるようにカットした商品の総称。
適度な沈み込みと適度な弾力を併せ持つ。凸凹加工のプロファイルウレタンの他にも、体圧分散や寝心地に合わせた形状にカットした3Dカットウレタンフォームも
ファイバースプリング
ポリエチレンまたはポリエステルの繊維を絡め合うようにして固めた商品。
3次元網状構造ともいう。弾性と通気性に優れている。
ラテックスフォーム
天然ゴム、または合成ゴムを発泡させた素材。
やわらかく、弾性と復元性に優れている。
それぞれの素材にはそれぞれの特徴がありますので、お使いになられる方がその特性にあっている商品を使用すれば良いのですが、一般的には広告イメージで自分の体型にあっていない商品を使用している場合も多々あります。
また、それぞれの素材にはデメリットも当然ありますのでそれを理解した上で使う必要があります。
当店では、部分的なへたりやすさ、重量、環境負荷の面で金属スプリングの商品はおすすめしておりません。
(当店のある江南市では、スプリングマットレスは行政では処分を断られます。)
上記の敷寝具を選ぶ4つのポイントをふまえて、どんな素材が最適なのかを考えてみましょう。
表にまとめてみました。
体圧分散性能 | 寝返りのしやすさ | 快適な温度、湿度を保つ | お手入れのしやすさ | 耐久性 | |
ファブリック(繊維わた) | ○ | ○ | ◎ | ○ | △ |
金属スプリング | ○ | ◎ | ○ | △ | ○ |
低反発ウレタン | ◎ | △ | △ | △ | △ |
高反発ウレタン | ○ | ◎ | △ | ○ | ◎ |
プロファイルウレタン | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ○ |
ファイバースプリング | ○ | ◎ | ◎ | ○ | △ |
ラテックス | ◎ | ◎ | △ | △ | ◎ |
どの項目を重視するかで最適な敷寝具も変わってきますが、高反発ウレタン、プロファイルウレタン、ファイバースプリングは比較的バランスの取れている素材ではないでしょうか。
しかし、同じ素材でも硬さや形状は様々です。様々な素材を組み合わせたハイブリッドタイプも多数存在します。
自分に合う最適な敷寝具を選ぶには、体重や体型に合わせた、最適な硬さや弾力のものを選ぶ必要があります。
睡眠には、精神的な影響が大きい部分もあります。実際の寝心地は合う、合わないだけではなく、好き、嫌いという部分も大切です。
実際に寝てみて、寝返りをうったりして本当に自分に合っているか、寝心地は大丈夫かを確かめてみることが重要です。