店長日記
オーダーメイド枕のつながり
当店でオーダーメイド枕を販売開始してから6年目に突入しました。
その間に1000名以上の方にオーダーまくらをお作りしたのですが、いろいろなことがありました。
江南市や一宮市、丹羽郡の方はもちろん、愛知県内や岐阜県からたくさんのお客様にお越しいただきました。
インドまで単身赴任で枕を持って行かれたお客様、遠くからインターネットを見て電車やバスを乗り継いでお越しになられたお客様、残念ながら癌で逝去されたお客様、遠くへ転居されたお客様、近くに引っ越されて他店でご購入のオーダー枕の調整に来られたお客様。
その中でも、独身時代に枕をご購入されて名字や住所が変わられたお客様は、以外と多く感じられます。
昨日もたまたまですが、ご結婚される前に枕を購入されたお客様が2組ご来店になりました。
2組というのはそれぞれのお客様がパートナーと一緒に来られたということです。
お2組共ご自分のオーダーメイド枕の調整をさせていただいたのですが、ご自分が使って良かったからと、パートナーのオーダーメイド枕も新規でお買い上げいただきました。
何か、新婚夫婦の絆を強くするお手伝いができたのかなと、ちょっとほっこりした気持ちになりました。
オーダーメイド枕は、当店でも新聞広告、チラシ、タウン誌、ネットなど、様々なメディアを使って広告していますが、最近オーダーメイド枕をご購入のお客様の中では、ご家族や知人からの紹介という方が、一番多くの割合を占めるようになってきました。
オーダーメイド枕が使って良かったと思っていただいた方でないと、ご紹介はしてもらえないと思いますので、オーダーメイド枕のご紹介のつながりが続くというのは、私達にとっても自信になりますし、本当に感謝の気持ちでいっぱいになります。
これからも、眠りで悩んでいる方のお手伝いをして、お客様に喜んでもらえるように日々努力しないといけないと改めて思いました。
うれしい差し入れ
先日、敷寝具と枕をお買い上げのお客様から差し入れを頂きました。
そのお客様は、長年お使いの敷ふとんから新しいものに替えたいということでご来店されたのですが、事前にお電話で当店で取扱いの敷ふとんのことや、他店で取扱いの商品のこと等いろいろ質問を頂いておりました。
お電話の際にはあまり上手なお答えができなかったのですが、人それぞれ体型が違うので評判だけでは選ばす、実際の商品を確かめないと失敗する可能性があることはお話させていただきました。
実際にご来店された際には、一通りの商品の特徴等をご説明させていただき、ダブルサイズをご希望でしたので、お二人共がっしりした体格ではなかったので、あまり硬いタイプではなくほどよい硬さで厚みもある昭和西川の「ムアツ・スリープスパBASICスタンダードタイプ(長い!)」をご提案させていただきました。
現在、健康敷ふとんと呼ばれるマットレスタイプの敷ふとんの中でも、表面が凸凹になっている「プロファイルウレタン」を使った敷ふとんが国内メーカーから様々な種類が販売していますが、昔は西川の「ムアツふとん」しかありませんでした。
その「ムアツふとん」を作っていたのが昭和西川というメーカーで、「ムアツ・スリープスパ」はその正統進化タイプになります。
「ムアツふとん」の販売を開始してから45年も経過しているのですから、凸凹構造が2層になったり、下層部分が防カビ仕様になったりと様々な部分で改良されています。
見た目や構造は他社の最新商品に比べると派手ではないですが、実際に寝た時のきめ細かい点の支え具合が歴史を感じます。
今回は、シリーズ4種類の中でやわらかめのBASICスタンダードタイプをお買い上げいただきました。
また、枕も同じムアツタイプの「ムアツまくらプレミアム」をお買い上げいただきました。
この枕、当店で今オーダーメイド枕に次いで人気のある枕なんです。
モールド(型押し)製法なので、全体になめらかな曲線を描き表面の凸凹が頭部を圧迫せずほどよく支えてくれます。
そして、納品してから3週間程たった頃、他の用事でご来店された際に、
「勧めてくれた敷ふとん、とっても良かったわ、仰向けでも楽に眠れるようになりました。」
という言葉と、お土産で桃花亭の「栗きんとん大福」を頂きました。
お土産もうれしかったのですが、お褒めの言葉を頂いたのがそれ以上にうれしかったです。
愛知県江南市のK様本当にありがとうございました。
今回のお客様には、「ムアツ・スリープスパ」という商品をお買い上げ頂きましたが、体型や身長体重によって最適な硬さや弾力は異なります。
敷寝具や枕をお買い求めの際には、ネットや口コミ、宣伝を完全否定する訳ではありませんが、自分に合った商品を実際に見て、寝てみて比べてみることをお勧めします。
当店では、体型測定と体圧測定と長年の経験であなたに合った枕と敷寝具をご提案致します。
枕や敷ふとんでお悩みの方はお気軽に睡眠環境寝具指導士のいる当店へご相談ください。
頂戴しました桃花亭の「栗きんとん大福」ですが、大福の餡のかわりに栗きんとんと生クリームが入っている季節限定の人気商品で、とっても美味しかったですよ。
桃花亭江南店は当店の南40m位にあります。
ウィンドウコーディネートのジレンマ
一ヶ月程前の話ですが、名古屋でトーソー株式会社主催の窓装飾プランナーのためのウィンドースタイリング・スキルアップ講座を受講してきました。
内容は、前半はインテリアで使用する布(ファブリック)の歴史や構造、特徴等の解説で、後半は実際のコーディネート例を見ながらの解説という流れでした。
前半のファブリックの解説は、寝具でも使用するものも多く、おおよそ頭に入っている内容でしたが、改めて体系付けて学ぶことができました。
後半のコーディネート例は、企画した団体「スタイリングプロ」のコーディネーターが実際に取り組んだ事例をいくつか解説してもらえたのですが、色のバランスや空間の取り方等とても参考になる話を拝聴することができました。
こちらは、「スタイリングプロ」さんが国内主要メーカーの生地と、トーソーのカーテンレールや部材を使ってコーディネートした一例で、大阪のアベノハルカスにあるトーソーのショールームに展示してあったものです。
これは、アスワンの生地を使用したものです。北欧のファブリックブランド「フィンレイソン」デザインの生地を使用しています。
明るく元気が出る感じですね。
こちらは、サンゲツの生地を使用したコーディネート例です。
ターコイズのグラデーションが個人的には大好きです。
フラットですっきりとしたデザインですが、高級感もあります。
こちらは、川島織物セルコンの生地を使用したコーディネート例です。
大きな半円のスワッグと2段の木製レールのアンシンメトリーな感じが変化を与えていて、落ち着いた生地ながら活動的な感じも受けます。
こういったコーディネート例を見たり聞いたりしていると、いいなぁって思うんです。私もこんな感じに格好良くコーディネートがしたいなぁって思ったりします。
でもねぇ・・・
でもねぇなんです・・・
当店は、カーテン屋(ふとん屋でもありますが)であって、ご来店される方はカーテンを探しに来られる訳なんです。
ですので、我々に求められいるのは、カーテンであったり、ロールスクリーンであったりいわゆる「ウィンドウトリートメント(窓装飾)」であり、壁紙や家具、間取り等は既に決められている中で窓装飾をご提案しなくてはならないんです。
また、実際に住むとなると生活する中での使い勝手や、遮光性、保温性等の実用度、ご予算ということも考えないといけません。
そうなると、どうしても無難なかたちのコーディネートになってしまいます。
あまり窓装飾に関して関心をもたれていないお客様も多いので、無難なコーディネートは決して悪ではありませんが、生活スタイル、家族構成、嗜好が異なるそれぞれの部屋に少しでも個性が入ると、その部屋への愛着度が増すのではないかなとも思います。
窓装飾でお悩みになられているお客様に対しての私のスタンスですが、私個人の嗜好を含むコーディネート例も一例としてお話する場合もありますが、あくまでも住むのはお客様自身なので、お客様のご希望をお伺いして、それに合わせたコーディネート例をいくつかご紹介し、それぞれのメリットデメリットをご説明させてもらいます。
例えば、出入りを良くするベランダ窓にウッドブラインドを取り付けたいというご希望があった場合は、素材感や羽根の回転による調光機能などのメリットもありますが、昇降作業はギア比が軽くしてる分時間がかかるので出入りがし辛いというデメリットもあるということをご説明します。
そんな感じで、セミナーで学ぶ窓装飾と実際に行っている窓装飾の格差を感じているこの頃ですが、できる限り学んできたことを生かしたコーディネートができるようにしたいと努力していきますので、お近くにお住まいでカーテンや窓装飾の疑問、相談がございましたらお気軽に声をかけてください。
へたったマットレスの延命措置
以前に書いたブログで「へたったマットレスの上に敷ふとんを敷いても・・・」という記事が、検索に引っかかりやすいのか毎日閲覧記録が残っています。
記事の内容は、へたったベッドマットレスの上に何か敷いもあんまり意味がないよ・・・ということなのですが、閲覧数が多いということはそれだけ悩んでいる方が多いということなのでしょう。
そういう方に、推奨はしませんが、ちょこっとだけ延命措置の方法を紹介します。
マットレスがへたるのは寝る上の部分なので、そこをどうにかしたいと思えば、マットレスの上に何か硬いものを敷けば良いと考えてしまいますが、それは前述の通りりあまり効果がない場合が多いです。
「逆に考えるんだ、上からかぶせるのではなく下から押し上げればいいと考えるんだ。」
へたりがあるということは、その部分の持ち上げる力が衰えているということなので、へたりがある部分を下から押し上げれば、へたった部分のサポート力を多少戻すことができます。
具体的な方法を紹介します。
マットレスでへたりが出る部分は主に仰向けで寝たときの背中とお尻の部分です。
これは、身体の中で出っ張っている部分であるとともに、全体重の背中は33%、お尻は44%を占めている重い部分であることが原因です。
そのへたりを生じている部分の下(マットレスと床板の間)に、クッション性のある厚みのある物を敷けば、表面上はあまり変わらないように思えますが、下からの押し上げでへたった部分の寝心地が変わります。
例えば、こんな風に床板の上に少し大きめのバスマットを背中からお尻にかけての部分に敷いてあげます。
マット類は、弾力と厚み、吸湿発散性に優れていますのでおすすめですが、他にも新聞紙や雑誌とかでも良いかもしれません。
厚みや大きさは、個人差がありますのでいろいろ位置を変えたりして確かめるしかありません。
もし、マットの上に敷くオーバーレイ寝具の購入を検討されているなら、この方法を一度お試しになってください。
しかし、へたりがきているということは、そのマットレスの身体を支えるための寝具という寿命は尽きているということなので、延命措置を施しても劇的な改善にはならないでしょう。
また、10年以上お使いのマットレスということでしたら、マットレス自身も汚れている可能性が高いので、衛生面から見ても買い換えの時期にきていると考えてください。
マットレスのへたりが気になったら、やはり第一に自分の隊形に合ったマットレスへの買い替えをおすすめします。
予算的に厳しい場合は、耐久性に劣ったり、自分に合っていない安いマットレスへの買い替えや、上に敷くオーバーレイ寝具を購入するのではなく、マットレスのへたりに対しての延命処置を施し、しっかり自分の納得できるマットレスを買うために計画的に貯金をしてください。
延命措置を行うのは、買い替えの準備期間と考え、しっかり自分の体型に合ったマットレスお選びください。
寝窓工房ユーキでは、最新の体型測定器と体圧センサーで測定、そのデータをもとに自分に合ったマットレスや敷ふとんをご紹介致します。
お近くの方で、敷寝具や枕でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
羽毛偽装問題について
先日の朝日新聞をはじめとしたフランス産羽毛の偽装問題について、やはり当店も触れないわけにはいかないのでしょう。
この報道は、国内羽毛製品に関する業界団体「日本羽毛製品協会(日羽協)」が、国内で流通されているフランス産の羽毛が、実際の輸入量より流通量がはるかに多いので、中国産羽毛等を混入している可能性があるのでそれを是正するように業界向きに通達したという内容で、なぜこんな大事なことを公にしないで業界内で隠そうとするのかケシカランとマスコミが報道したというものです。
怒られるかもしれませんが、よくぞ報道してくれたと思います。
正直、羽毛産地や、品質の偽装、虚偽問題は、やっている業者もいるということは耳にしていましたし、やっていないと採算が合わない価格の商品もちらほら見ることもありました。
特に最近は、円安や原材料費の高騰で羽毛ふとんの価格も以前より高くなっています。
量販店や、通販の商品は、あまり価格は変わっていないように見えますが、実際は、羽毛のグレードを落としたり、充填量を減らしたり、側生地のグレードを落としたりしているので以前より、同価格でも確実にクオリティは落ちています。
ですので産地偽装をしてでも、安くしたり、いけないことですが利益を出したい業者も当然出てくると思います。
そのような状況にあっても、以前は日羽協もあまり積極的な対策をとっているようには見えず、業界内仲良し団体に感じられることもありました。
しかし、2年程前に他の業種での産地偽装が連日報道され、それに刺激を受けてか羽毛のかさ高(ダウンパワー)が、基準を満たしていないということで、改善をしなかった数社を実名で告発したり、本腰で業界にしみ込んだ不正が当たり前の風習を是正しようと動き出しています。
今回の、業界内に通達されたフランス産羽毛偽装問題の是正勧告文書も、この動きの一環で行われたもので、もしかしたら朝日新聞が報道しなければ実名で不正業者の公表がされていたかもしれません。
西川各社をはじめ、当店の取引業者に確認したところ、
「一部新聞報道で「羽毛ふとん産地表示偽装」に関する報道がございました。
弊社では、羽毛製品について、中小企業等協同組合法に基づく団体である日本羽毛製品協同組合の基準に従い管理された羽毛原料を使用しており、製品の表示は適切に行われていると考えております。
弊社商品につきましては、弊社において厳重な品質管理を行っており、この度報道されているような問題はございませんので、ご安心いただきたくお願い申し上げます。
弊社といたしましては、この度の報道を受けまして、今後も表示の適正化を含めた品質管理を徹底して参ります。
何卒、変わらずのご愛顧を賜ります様お願い申し上げます。」
おおよそこのような回答が戻ってきました。
当店としても、羽毛ふとんの中身を取り出して確認することもできませんし、もし取り出してもダックかグースかは拡大すれば分かりますが、アイソトープ検査なりDNA検査なりしないと産地までは特定はできません。
我々ができることとすれば、信用できるメーカーの信頼できる羽毛を使った商品を実際に羽毛のパワーやニオイを確認して、大丈夫と思われる商品を仕入れること位しかできませんし、いままでもそのように仕入れを行ってきました。
新聞やテレビで日本羽毛製品協会の方が出てきたりしてましたが、羽毛ふとんの年間販売数量約320万枚のうち日本羽毛製品協会加盟業者の販売量が90万枚(国産は40万枚)と4分の1シェアしかないそうです。
残りの3分の1の商品に関しては管理するところすらない状態なんです。
皆さんも目にしたことがあるかと思いますが、日本羽毛製品協会加盟業者の羽毛ふとんには(西川各社のように独自表記のメーカーもありますが)ゴールドラベルという羽毛の品質(パワー)を保証するラベルが付いています。
このラベルが一応の羽毛ふとんの品質の判断判断材料になるのですが、このゴールドラベル自体が付いていても偽物だったり、いい加減だったりすることもあります。
ゴールドラベルには必ず裏面に作ったメーカーの名前が印字されています。裏面になにも印字されていない場合はあやしいと思ってください。
メーカーの名前が印字されている商品でも明らかにパワーがなかったりおかしいと思える商品の場合は、日本羽毛製品協会に問い合わせをすれば調べてくれるはずです。
正直我々も、輸入元が偽装をしている場合は、産地を見分けることはできません。
しかし私自身、日本羽毛製品協会の関連団体である寝具全体の業界団体である日本寝具寝装品協会認定の睡眠環境・寝具指導士の資格を取得(2016年春時点で愛知県の専門店で5人取得)し、長年羽毛ふとんを取り扱ってきた経験で、産地は分からなくとも良い商品か悪い商品化は判断できると自負しています。
通販、量販店、専門店で価格は違いますが、その違いは品質の違いで安いものには必ず何かしらの理由があります。
羽毛ふとんをご購入の際は是非、信用のおける寝具専門店で通販ではなく実際の商品を確かめてご購入ください。