カーテンQ&A
ウッドブラインドの揺れ止め
ブラインドやロールスクリーンを取り付けた際、下ろした状態で窓を開けると気圧の差や風によって窓側や部屋側に膨らんだり、バタバタいったりします。
それを防ぐためには通常の25mm羽根幅アルミブラインドの場合、あぶり止めという部品を使います。
あぶり止めは、変形のU字型になっている部品で、それを窓枠下部や床に固定し、U字の凹み部分にブラインドのボトムレール(一番下の重りの部分)を挟み込んで揺れを防ぎます。
先日ご来店されたお客様も、ウッドブラインドを下ろした時に揺れを防いで固定したいというご希望をお持ちでした。
しかし、羽根幅が5cmで大きい木製ブラインド(ウッドブラインド)では、通常のあぶり止め部品は対応しておらず、専用のものもメーカーからは出ていないので、他の方法を考えないといけません。
そこで考えたのが・・・
ウッドブラインドのボトムレールの下側と、窓枠下部または床を面ファスナー(マジックテープ)で固定するという方法です。
部屋内と外の明るさが違いすぎてうまく写真が撮れてませんが、ウッドブラインドには、木目に合わせてブラウン色のメス(柔らかい方)を、窓枠には枠の色に合わせた白のオス(固い方)をそれぞれ取り付けました。
ウッドブラインドには、キズが付かないように2cm巾の面ファスナーテープを輪っかにしてボトムレールに巻き付け、錆びないようにステンレスのホッチキスで固定しました。
窓枠には、2.5㎝巾の面ファスナーテープを両面テープで固定しました。
今回は、北側の窓でしたので両面テープだけでしたが、陽の当たる箇所の場合は、タッカー等で固定した方が良いかもしれません。
横幅が、160cm位ありましたので、面ファスナーを4箇所に取り付けました。
ボトムレールに取り付けた面ファスナーはリング状に取り付けてあるだけなので左右に動かすことができます。
ブラインドを下ろした時に固定したくない場合は、ボトムレールの面ファスナーをずらしておけば、通常の操作と同じように昇降作業が可能です。
実際に下を固定した状態にすると、多少の前後の揺れはありますが、バタバタ動くことはありませんでした。
しかし強風時には、かなりブラインド本体や、取り付け部分に負荷がかかるので窓を閉めたり、羽根を水平にする必要があります。
また、南側の窓の場合は、紫外線や熱による面ファスナーの劣化が想定されますので、定期的な交換が必要になるかもしれません。
同じ方法をする場合は、メーカーの想定外の使用方法になりますので自己責任でお願いします。
この方法は、通常のブラインドや、他の昇降タイプのメカ物にも応用できると思いますので、下部のウェイト部分が窓枠に当たるのが気になる方は、一度試されてはいかがでしょうか。
当店では、できる限りお客様のご要望に添った窓装飾のコーディネートプランをご提案しております。
カーテンやブラインド等でご希望や疑問のある方は、お気軽に窓装装飾プランナーのいる寝窓工房ユーキへお気軽にお問合せください。
レールの縁のキャップが壊れてしまったら
掛け替えのカーテンを掛けに行った時に、カーテンレールのキャップが壊れてしまっていて、一番縁にカーテンを引っかけて固定できなくなっている場合が良くあります。
レールの縁のキャップは、樹脂製なのでどうしても紫外線や外気に触れて劣化していきます。針金や糸で固定したり、結束バンドやビニールテープを巻いたり皆さん工夫されていますが、やはり見栄えが悪かったり固定できていない場合も多いです。
同じメーカーの同じキャップが取り寄せができれば良いのですが、もう潰れてしまったメーカーや、メーカー不明の収縮レール等、取り寄せができない場合があります。
そんな時は、「中間ストップ」という部品を使用します。
こんなかたちの金属部品です。
L字の先に金属の輪が付いており、反対側にネジが付いて、その先にI字の金具が付いています。
ネジを緩めて、このI字の金具をカーテンレールのくぼみに平行になるように押し当てレールの中に入れ込みます。
I字の金具をレールに入れ込んだら、固定したい位置までスライドさせて(縁のキャップが壊れている場合、そのキャップの隣接するように)ネジで固定します。
ネジを回すと、I字の金具がレールのくぼみに対して垂直になるように回って引っかかるのでそのままその位置で固定ができます。
本来、レールの途中でカーテンを固定するために作られた金具なので、キャップやレールを外さなくても固定が可能なので横の壁にくっついているレールや、カーテンボックスの中のレールにも取り付けが可能です。
金具は金属製なので耐久性は抜群ですし、正面からフックを引っかけることができるので、カーテンボックスの中のレールの縁にフックを引っかけるのに苦労されている方にもおすすめですよ。
当店では1個40円で販売しておりますので、江南市周辺にお住まいの方でしたらお気軽にお寄りください。遠方の方でしたら工事用レールを取り扱っているお店なら取り寄せができると思いますのでお近くのインテリアショップで聞いてみてくださいね。
部屋を暗くしたい。(遮光カーテンの選び方)
光を通しにくい遮光タイプのカーテンが当店でも吊りサンプルの約35%を占めているくらい人気があります。
遮光カーテンには遮光率(光を遮る割合)がによって1級から3級まで区分けされます。
・1級遮光 遮光率99.99%以上、照度10LX以下(人の顔の表情が認識できないレベル)
・2級遮光 遮光率99.8%以上、200LX以下(人の顔あるいは表情がわかるレベル)
・3級遮光 遮光率99.4%以上、600LX以下(人の表情はわかるが事務作業には暗いレベル)
遮光カーテンといっても等級によってかなり暗くなる具合が違います。
1級遮光でも、人の顔の表情が認識されないレベルということなのでまったく暗くて見えないというわけでもありません。
また、カーテンの隙間から光が漏れるので単に1級遮光カーテンを掛けたら部屋が真っ暗になるということではありません。
遮光カーテンを選ぶ場合、どのくらい暗くしたいかによって選択肢がかわってきます。
- 夜、外から部屋の明かりを見えにくくしたい場合
夜中まで起きていて、外に明かりが漏れるのが気になるという方は、3級の遮光カーテンでもおおよそ大丈夫でしょう。
昼間カーテンを閉めて暗くする場合、晴天の外の照度は約10万LXととても高いのに対して、夜の部屋の中は明るくて約1000LXです。ですので、昼の外の明かりの1/100程度の光を漏れにくくするのであればさほど高くない遮光率でも問題ありません。しかし全く光が漏れないということもありませんので気になる方は高い遮光率をおすすめします。 - 昼間睡眠するので暗くしたい場合
昼間部屋をある程度暗くしたいという方は、2級以上の遮光カーテンをおすすめします。
2級遮光カーテンを掛けた場合、昼間の光はぼんやりと映ります。しかし、すべての窓にカーテンを掛けるとかなり暗くなりますので、寝室に最適な照度である10~30LXよりは高くはなりますが明るくて眠れないということはないと思います。真っ暗じゃないと眠れないという方は、1級遮光カーテンにするよりも、カーテンレールの縁から漏れる光を防いだ方が良いかもしれません。
余談ですが、昼間寝る場合、サングラスを掛けるとか寝る前にできるだけ光を浴びない工夫をしてください。逆に起きたときは蛍光灯に近づく等光をしっかり浴びるようにしましょう。 - ホームシアターをするので暗くしたい場合
ある程度の暗さが必要なので、1級遮光カーテンをおすすめします。
家庭用のプロジェクターは、ある程度暗くなれば問題はないですが、暗くすればそれだけくっきりとした映像が楽しめます。特に黒の色合いが変わります。ビジネス用のプロジェクターは投影照度が高いのでそれほど暗くしなくても問題ないでしょう。
投影するスクリーンの位置が窓の横の場合は、窓枠とカーテンレールの間に隙間ができるので光が横方向に漏れます。その光でうまく映像が見られない可能性があるので、サイドリターン式という遮光カーテンを幅を大きめにして壁やレース用のレールの縁に金具を取り付けて、カーテンを奥に回り込ませるように取り付ける方法にした方が良いでしょう。 - とにかく真っ暗にしたい場合
はっきり言ってカーテンだけでは無理です。
シャッターが付いている場合は、シャッターを閉めるのが最も良い方法です。
カーテンで真っ暗にしたい場合は、
・カーテンレールの上や裾、両サイドから光が漏れる。
・カーテン生地自体から光が漏れる。
・カーテンの縫い目から光が漏れる。
という問題を解決しなくてはいけません。
カーテンレールの隙間から漏れる光を防ぐ方法としては、上部からの漏れに対してはレールをカーテンボックスタイプの物に変えたり、レールの上に光が漏れないように板を置くとある程度防ぐことが可能です。
横から漏れは、サイドリターン式という遮光生地を奥に回り込ませる方法である程度防ぐことが可能です。下からの漏れは完全に擦る位に長く作れば漏れは防げます。両開きの場合、真ん中からも漏れますが、交叉レールというカーテンが重なるようになるレールで漏れを防ぐことが可能です。
1級遮光カーテンでも、生地によっては薄く光が漏れるものもあるので、裏が樹脂コーディングされた生地等、完全遮光タイプの生地がおすすめです。一般的なカーテン見本帳では少ないかもしれませんが、学校、病院等業務用として各メーカーが取り扱っているので問い合わせをしてみて下さい。
カーテンの縫い目から光が漏れるのは、遮光率が高くなればなるほどはっきり分かり、目立ちます。通常縫製の場合は必ず漏れますので、「かぶせ縫い」という縫い目を見えにくくする特殊縫製をする必要があります。
真っ暗にするためには、カーテンも縫製やサイズも変わりますし、レールも変わってきますし、当然コストもかかります。当店でも、とにかく暗くしたいという方にはご説明をさせて頂きますが、遮光カーテンだから真っ暗になって当然と考えず、どれくらいの暗さが必要かを教えてくだされば、それに合ったご提案をさせて頂きます。
あまりコストをかけずにある程度暗くする方法もありますよ。お気軽にご相談下さい。
リビングにある階段から冷気が入るのを防ぐには?
冬場になるとリビングインの階段があるお客様から「部屋が全然あったまらなくて寒い。」という声をよく聞きます。
暖かい空気は軽いので上に行きますし、寒い空気は下へ行きます。いくらエアコンをかけていても足元は冷えるというのもこのためです。
対策としては、
・上の暖かい空気を下へ降ろす。
・冷気が入るのを防ぐ。
ということが考えられます。
上の空気を下へ降ろすには部屋の中の空気が対流するようにすればいいのですが、これを強制的に行う「サーキュレーター」なるものが家電店等で販売されています。
「サーキュレーター」は、直線的に風の出る扇風機のようなもので、これを部屋の隅で真上方向に風を当てると、空気が強制的に対流しだすので、足元の冷えがかなり改善されます。
しかし、部屋のどこかがオープンな状態ですとうまく対流が起こりません。
特にリビングにある階段は、ちょうど煙突のように暖かい空気を上に逃がし、冷気をどんどん部屋の中に入れてしまいます。
その為には、階段の入り口付近を塞いでしまえば良いのですが、階段の付き方によってはなかなか難しいところもあります。
また、通常の窓よりも出入りが多いのでそのことも考慮しなければいけません。
よく使う方法では、
・ロールスクリーンを取付る。
・カーテンを取り付ける。
があります。
間仕切りなので、表裏両側から開閉できなくてはいけないですし、突っ張り棒みたいなものでも通るとき引っ張るのですぐに落ちてしまいます。
ロールスクリーンを取り付ける方法は、階段入り口の天井付近にロールスクリーンを取り付けのですが、ロールスクリーンを下げた時は、フラットで壁と同化しますのでとてもすっきりします。操作も真ん中のヒモを引っ張るタイプでも、片側に垂れ下げたチェーンを操作する方法でも、表裏両側から操作が可能なので間仕切りには適しています。
ロールスクリーンはドラム(布が巻いてある筒)の部分を支えるアームがあるのでどうしても両側に隙間ができます。しかし部屋全体の対流を考えた場合さほど影響はないでしょう。
ロールスクリーンにする場合のデメリットは、リビングに対して四角に空いている階段しか取付できなかったり、階段の手すりが出ている場合引っかかりを注意しなければならないといことがあります。また、上に巻き上げればすっきりとはしますが、昇降用のヒモやチェーンが垂れ下がった状態のままになります。
カーテンを取り付ける方法は、カーテンレールをリビング側、階段裏側、壁上天井のいずれかに取り付け、やや厚めのカーテンを擦るくらい長めで作成し、取り付けます。1.5倍ヒダ程度で作成すれば、裾が広がりますので隙間が少なくなります。階段の途中まで空いているタイプでも、ある程度対応が可能です。また、やわらかい布になりますので、のれんのようにぺらんとめくって出入りすることも可能ですし、手すりに当たっても曲がるので問題ありません。
カーテンを取り付ける方法のデメリットとしては、何といっても見栄えが悪いということでしょう。リビングの他のカーテンの色柄に合う生地を選ぶ必要もあります。また、常にカーテンが垂れ下がっているので邪魔な感じがするでしょう。
だた、夏場等使わないシーズンは取り外しができるので外しておけば、レールが残るだけなので逆にすっきりするかもしれません。
当店での事例ではどちらが多いかというと、だいたい半々位です。他の方法で、アコーデオンカーテンを取り付けたり、大きなのれんを別注で作成したりという方法もあります。
リビングと階段の接続部のかたちによっておすすめする方法が違ってきますので、発注の際はよく業者と話し合って行うことが大切でしょう。
ウチだけと思われている方もいるかもしれませんが、案外悩んでいる方は多いです。毎年寒い寒いと感じているのなら是非一度対策を考えてみましょう。
形態安定加工と形状記憶加工の違いは?
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形態安定加工とは
形態安定加工とは、ウェーブがきれいになるように蒸気と熱で整える方法で、ソフトウェーブ等メーカーによって
言い方も異なります。アイロンと同じ原理ですので、生地によってかかり具合が異なります。また、洗濯を数回すると
形態安定加工はとれてしまいます。 -
形状記憶加工とは
形状記憶加工とは、生地をウェーブ状の型に載せ、真空高熱処理を行うことにより、生地自体をウェーブ状に変形させる
方法です。パーマネントプリーツ等めーかーによって言い方も異なります。洗濯を何度行ってもウェーブはとれません。
ポリエステル100%の生地のみ加工ができます。 -
どちらが良いの?
形状記憶加工はポリエステル100%の生地のみの対応になりますので、他の素材が混ざっている場合は加工できません。
形態安定加工の場合は、横にコシの強い生地の場合はウェーブがきれいにでない場合があります。やわらかめの生地の
場合は形態安定加工でも十分ですが、コシのある固めの生地の場合や、洗濯を多くされる場合は形状記憶加工をおすすめ
します。